「子犬の頃からしっぽを追いかけています。私が帰宅した際や、ごはん待ちのとき、ブラッシング待ちのときなど、興奮したときに噛みながらしっぽを追いかけています。
時には、自分のしっぽをガジガジ噛んでいます。
時々、狂ったように私にも噛みついて来ることがあります。」
犬は遊びの延長でしっぽを追いかけることがあります。他にも、皮膚炎やダニノミによる痒みから、しっぽ追いをはじめることがあります。
しかし、狂ったよう追い続けたり、異常性を感じたりする場合、病気を視野にいれましょう。
しっぽ追いは同常行動

犬の常同行動とは、意味のない同じ行動を異常なまでに繰り返し行う、人間の強迫性障害に似た精神疾患のことです。
症状例
・尻尾を追いかけてぐるぐる回る
・前足や足先を執拗になめ続ける
・同じ場所をずっと歩き回る
主な原因は、運動不足や長時間の放置によるストレスや退屈。飼い主とのコミュニケーション不足があげられます。
しかし、「仕事で忙しいせいだ・・・」とご自身を責めないでください。
これらの行動は、脳の異常から起こることもあります。
しっぽ追いと脳の異常

感情や行動は、すべて脳の指令によって生まれます。
では、その脳に必要な栄養が十分に届いていなかったら、どうなるでしょうか。
脳は、神経伝達物質をつくったり、刺激を受け取ったり、興奮を抑えたりするためのさまざまな栄養が必要です。
つまり脳の栄養不足により、「気持ちを落ち着けたいのに、うまく落ち着けない」「ちょっとした刺激に反応してしまう」といった状態につながることがあります。
その結果として現れるのが、しっぽを追う、体を舐め続ける、物を噛み続けるなどの問題行動です。
ちなみに、問題行動はてんかん発作の初期症状だと言える研究結果もあります。
てんかんとは脳の神経細胞の異常により、全身の痙攣を起こす病気です。全身の痙攣以外にも、しっぽ追いや噛み癖、吠え癖などの抑えられない症状も、てんかん発作だと考えることができるのです。
そしててんかん発作も、「栄養療法」によって治療を行えることが研究により分かっています。
しっぽ追いなどの問題行動に、食事療法を

問題行動に向き合うとき、行動だけを見るのではなく、脳と身体を内側から支える。
そんな方法のひとつが食事です。
いつものごはんに必要な栄養をプラスするだけだから、忙しい飼い主さんでも、毎日の生活に取り入れやすいケアです。
飼い主さんから
「問題行動があり、飼い主も大変だし犬もとてもしんどそうなので軽減できるならと思い受講しました。手作り食は、一時的には出来そうですが、続ける自信がなく躊躇しておりました。
根本である栄養バランスを見直すことで軽減された事例がたくさんあることを知れたので、毎日あげるフードの見直しとトッピングを挑戦してみようと思います。個別のアドバイスもいただけてためになりました。ありがとうございました。」
ストレス耐性をあげる方法も

ストレスは、「ストレスを減らす」だけでは十分ではありません。
大切なのは、ストレスがかかっても、それに耐えられる脳と身体をつくっておくこと。
その土台になるのが、毎日の食事です。
ストレスを受ける脳も身体も、食事で作られています。
だからこそ「何を選び、何を食べさせるか」は、とても大切なポイントになるのです。
食事の選び方
脳にいい栄養素は「DHA」や「MCTオイル」と言われています。しかし、身体は単一の栄養だけで動いているわけではありません。
脳と身体のつくりを理解した上で、食事を選択することが大切です。
→しっぽ追いの負担を減らす、愛犬の食事療法について学ぶ
さいごに
愛犬のしっぽ追いをやめさせたいとき、その行動の背景にある身体の状態まで考えてみると「しつけ以外のできること」が見えてきます。
何が、そうさせるのか?
その知識があるだけで、毎日の選択が「これなら大丈夫だ」という安心と自信につながっていきます。
まずは、愛犬のために「しっぽ追いを減らしたいとき、私にできること」を知ってみませんか?
↓教えてくれるのは、食事専門の獣医師先生


